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2018年7月 7日 (土)

『短編を七つ、書いた順』

 幻戯書房  片岡義男 (著)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その29。

 東京で1939年に生まれたらしい。昔は1940年生まれと言っていたよ
うだが。西暦に換算するときに間違えていたというのは本当なのか?
まどっちであれ、それぐらいに生まれたことは確かなのだろう。

 最近の片岡義男の小説は、いくつかのパターンがあるように思う。
小説を書くことになった主人公が、日々の生活やたまたま体験したこ
と、目にした何かを「これは小説になるだろうか」と自問自答する過
程を描いたものとか。主人公の職業も、小説家、翻訳家、写真家、編
集者、のどれかであることが多い(かつて、どこかで「自分の内にな
いものなど書けない」と言っていたような気がするので、必然的に自
分の体験とか、直接見聞きしたことが題材になるのかもしれない)。
正直「またか」と思うことがないでもないけど、それでも読んでしま
うのはなんでかなあ。文章に惹かれるのか。
 ただ今回の短編集は、目新しさはない気がするのだが「またか」感
がなかった。ここ最近の作品ではいちばんストレートに楽しめたと思
う。

 内容は
 「せっかくですもの」「固茹で卵と短編小説」「花柄を脱がす」   
 「なぜ抱いてくれなかったの」
 「エリザベス・リードを追憶する」「ある編集部からの手紙 」 
 「グラッパをかなりかけます」

 片岡作品はかなり読んでると思う。昔読んだ作品も当時は「いい雰
囲気だから」、「読んでいて気持ちいいから」という理由で楽しんで
いたのだが、片岡義男がその作品を書いた年齢に自分がなって、ある
いは超えて読み直すと、けっこう深かったりもして。

 願わくば、もう一度、広いアメリカ大陸を舞台にした作品を読んで
みたいな。主人公は高齢者にして。あるいは日本が舞台でも、おじい
さんのツーリング、とか。

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