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2018年6月

2018年6月30日 (土)

『美しい鹿の死』

 紀伊國屋書店   オタ パヴェル (著) 千野 栄一 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その22。

 チェコの作家(1930-1973)。スポーツライターもやっていたの
か。

 前に書いた『僕の陽気な朝』に通じるものがある、好きな本。同
じチェコだし。生まれた年も近いね。

 内容は
 「中部ヨーロッパで最も高価なもの」
  「スウェーデンのために働いて」「美しい鹿の死」
 「国防軍のための鯉」「どんな風にヴルク家と戦ったか」
 「ハエ問題は解決済み」「豚は来ない」「青い目のウサギたち」

2018年6月29日 (金)

『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ

 ハヤカワ文庫 ゲルト・ギーゲレンツァー (著) 吉田 利子 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その21。

 著者はドイツ生まれの心理学者なようだ。(1947年生まれ)

 大腸がん、前立腺がん、乳がん、エイズに関するところだけでも
読む意味はあるだろう。

2018年6月28日 (木)

『シンメトリーの地図帳』

 新潮クレスト・ブックス マーカス・デュ・ソートイ (著) 
 冨永 星 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その20。

 イギリスの数学者。(1965-)

 これも実によかった。数学がわからなくても楽しめるし、数学者の
人間臭さというか、そういうのもおもしろい。

 別の作品『数字の国のミステリー』は今ひとつだったかな。『素数
の音楽』は読むつもりだったのに、忘れているな。

2018年6月27日 (水)

『僕の陽気な朝』

 国書刊行会  イヴァン クリーマ (著)  田才 益夫 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その19。

 1931年生まれのチェコの作家。

 これは大好きである。独特の雰囲気。他の作品も読んでみたいと
思ったが、翻訳は出てないみたい。

 短編集。7作品収録。

2018年6月26日 (火)

『孤児―フィクションのエル・ドラード』

  水声社  フアン・ホセ サエール (著) 寺尾 隆吉 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その18。

 アルゼンチン生まれの作家らしい(1937-2005)

 幻想的な、不思議な作品であった。面白い! と思ったわけではな
いのに、なぜか途中でやめられなかった。

2018年6月25日 (月)

『神を見た犬』

 光文社古典新訳文庫 ディーノ ブッツァーティ (著) 
 関口 英子 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その17。

 イタリア人作家(1906-1972)。

 神と犬が出てくると『神は死んだ』をなんとなく連想してしまうけ
ど、こっちの方が相当古いはず。面白い短編集だけど、いくつかは、
わけがわからない。

  内容は
 「天地創造」「コロンブレ」「アインシュタインとの約束」
 「戦の歌」「七階」 「聖人たち」「グランドホテルの廊下」
 「神を見た犬」「風船」「護送大隊襲撃」「呪われた背広」
 「一九八〇年の教訓」「秘密兵器」「小さな暴君」
 「天国からの脱落」「わずらわしい男」「病院というところ」
 「驕らぬ心」「クリスマスの物語」「マジシャン」「戦艦《死》」
 「この世の終わり」

 中編になるのかな、『古森の秘密』というのもあるけど、これには
惹かれなかった。別の短編集『魔法にかかった男』は面白かった。

2018年6月24日 (日)

『歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く

 ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ
 マーク・ブキャナン (著) 水谷 淳 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その16。

 著者は1961年生まれのアメリカ人。

 タイトルからして意味不明なわけだが、完全に理解しようとしな
くても読む意味はある本だと感じた。科学者ですら思い込みをベー
スに持論を展開していくというのが印象的。思い込みから外れる
データや証拠は切り捨てたり見ないふり。つまり、世の中いい加減
なことばかり、ということだな。

2018年6月23日 (土)

『母の家で過ごした三日間』

  白水社  フランソワ ヴェイエルガンス (著) 渋谷 豊 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その15。

 1941年生まれのベルギー出身の作家。原文はフランス語らしい。
この本しか日本では出版されていないようだけど、他にも出れば
読んでみたいな。
 
 まあ、なんだかよくわからない本ではある。主人公は作家本人の
ようだし。どこからどこまでが本当のことで、どこからが小説なの
か? あるいは本当のことなどないのか? 境界線があるようでな
いようで。でも、文章が魅力的なのか、読み進めてしまう。読み終
えると、実家の母親に会いに行こうか、などと思ってしまう。

2018年6月22日 (金)

『ぼくのともだち』

 白水Uブックス 新書 エマニュエル ボーヴ (著) 渋谷 豊 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その14。

  フランスの作家(1898-1945)だ。暗いと言えば暗いけど、なんだ
か切ない、いい雰囲気の話。舞台は最近のものじゃないけど、今読ん
でも全然OK。続編でもないようだけど『きみのいもうと』も同じよ
うにイイ感じ。

2018年6月21日 (木)

『古いシルクハットから出た話』

成文社、 アヴィグドル ダガン著、阿部 賢一 翻訳

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その13。

 チェコ出身でイスラエルの外交官だった著者(1912-2006)の短
編集。日本にも滞在したらしい。この人も新作出ないと思ってたら
とっくに亡くなってたのね。
 各短編のタイトル見ると堅苦しそうだけど、そうでもなくて気楽
に楽しめたはず。

 内容は
 「神々に宛てた手紙」「神様への手紙」「ジェンティーラ」
 「シレンカ」「通訳にまつわる間奏曲」「失踪した大使」
 「レイキャビクでの祈り」「予感」「優等生」
 「プラターでの出来事」「七枚のスカート」
 「エピローグ-古いシルクハットとの対話- 」

2018年6月20日 (水)

『絶対製造工場』

 平凡社ライブラリー、カレル・チャペック (著), 飯島 周 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その12。

 言わずと知れた、という感じのこの作家は1890年生まれで1938年に
は亡くなっている。チェコの人。

 タイトルだけ見るとなんのこっちゃと思ってしまう。たしか、後半
過ぎるくらいまでかなりおもしろかったんだけど、なんか途中で雰囲
気変わってしまったような記憶がある。

2018年6月19日 (火)

『神は死んだ』

 白水社、ロン カリー ジュニア (著), 藤井 光 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その11。

 1975年生まれのアメリカ人の作品。最後まで確かに読んで、当時は
それなりに考えさせられるところがあったと思うのだが、まったくと
言っていいほど頭に何も残っていないな。いや、悪くはなかったはず
なのだが。

 内容は
 「神は死んだ」「橋」「小春日和」「偽りの偶像」「恩寵」
 「神を食べた犬へのインタビュー」
 「救済のヘルメットと精霊の剣」「僕の兄、殺人犯」「退却」

2018年6月18日 (月)

『イエメンで鮭釣りを』

 白水社、ポール トーディ (著)小竹 由美子 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その10。

 これは長編。作者はイギリス人(1946-2013)。新作出ないなあと
思ってたらお亡くなりになっていたのね。
 原題も「Salmon Fishing in the Yemen」だし、『アメリカの鱒釣
り』(リチャード ブローティガン)のパロディか、似た内容なのか
と思ったけどまったく違って、砂漠に川を作って鮭を放ち、釣りをし
たいという、まあ普通の人は考えつかないような話だったと思う。た
しか、イギリスでの釣りの場面が、なんかよかった記憶がある。

 二作目の『ウィルバーフォース氏のヴィンテージ・ワイン』も、
最後はモヤモヤするものが残ったけど楽しめる小説だった。

2018年6月17日 (日)

『人生最後の食事』

 シンコーミュージック・エンタテイメント、デルテ・シッパー (著)
 川岸 史 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その9。

 これは小説ではない。紀伊國屋書店でこの本を検索すると「内容
説明」と「著者等紹介」があるのだが、それによると著者は1960年
生まれの、ドイツのテレビジャーナリスト。で、内容は、ハンブル
グのホスピスの料理長と入居者を取材してまとめたドキュメント。

 まあ当然、悲しいシーンも出てくるわけだが、悲しみの中にも温か
みも感じられ、とてもよい本だった。
 なんで出版社がシンコーミュージック・エンタテイメントなのだろ
う? この出版社のサイトで本作品を検索してみたのだがヒットしな
かったし。不思議だ。

2018年6月16日 (土)

『ミゲル・ストリート』

 岩波書店  V.S. ナイポール (著)
 小沢 自然 (翻訳)小野 正嗣 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その8。

 ウィキペディアによれば、1932年にイギリス領トリニダード島
(現在のトリニダード・トバゴ)で生まれたらしい。インド人の家系
とか。
 馴染みのない土地が舞台で、風変わりな面白さがあったような気が
するが、改めて各短編のタイトルを書き出してみると、あまり覚えて
いないな。全体に好印象だった記憶があるのだが…。

 内容は
 「ボガート」「名前のないモノ」「ジョージとピンクの家」
 「彼の天職」「マン・マン」「B・ワーズワース」「腰抜け」
 「花火技術者」「タイタス・ホイット、教養学士」「母性本能」
 「青いゴミ収集カート」「ラヴ、ラヴ、ラヴ、アローン」
 「機械いじりの天才」「念には念を」
  「兵士たちがやって来るまで」
 「ハット」「僕がミゲル・ストリートを去ったいきさつ 」

2018年6月15日 (金)

『観光』

 ハヤカワepi文庫 ラッタウット ラープチャルーンサップ(著)
  古屋 美登里 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その7。

 1979年生まれのタイ系アメリカ人男性作家。タイを舞台にした
短編集。てっきりタイ人作家だと思い込んでいた。まあ、そんなこ
とはどうでもいいか。他にも読んでみたいと思ったんだけど、今の
ところないみたい。
 「徴兵の日」は特に印象的。

 内容は
 「ガイジン」「カフェ・ラブリーで」「徴兵の日」「観光」
  「プリシラ」「こんなところで死にたくない」「闘鶏師 」

2018年6月14日 (木)

『シェル・コレクター』

 新潮クレスト  アンソニー ドーア (著) 岩本 正恵 (翻訳)

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その6。

 1973年生まれのアメリカ人男性作家。バラエティに富む短編集で
どれも印象的。特に「ハンターの妻」がいちばん記憶に残っている。

 内容は
 「貝を集める人」「ハンターの妻」「たくさんのチャンス」
 「長いあいだ、これはグリセルダの物語だった」「七月四日」
  「世話係」「もつれた糸」「ムコンド」

 その後読んだ『メモリー・ウォール』(短編集)はちょっと暗め
だったかな。やや苦手かもしれない。今のところ日本では最新作と
なる『すべての見えない光』(長編)はすごくよかったと思う。
かなり前に読んだのに、いまでも心に残っている。作家の年齢を
知って、さらに驚く内容だ。もっと話題になってもいいような気が
するが、なってるのかな?
 

2018年6月13日 (水)

『オリーヴ・キタリッジの生活』

 ハヤカワepi文庫 エリザベス ストラウト (著)  小川 高義 (翻訳)

 

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その5。

 

 1956年生まれのアメリカ人女性作家。ニューイングランドの田舎町
で暮らす女性の生活を描いた短編集。

 

 内容は
 「薬局」「上げ潮」「ピアノ弾き」「小さな破裂」「飢える」「別の道」
 「冬のコンサート」「チューリップ」「旅のバスケット」「瓶の中の船」
 「セキュリティ」「犯人」「川 」

 

 その後読んだ『私の名前はルーシー・バートン』も悪くはなかった
が、『オリーヴ~』ほどではなかったな。

2018年6月12日 (火)

『停電の夜に』

  新潮文庫  ジュンパ ラヒリ   (著) 小川 高義 (翻訳)

 

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その4。

 

 1967年生まれ。インド系アメリカ人の女性作家である。デビュー作
らしい。女性作家は苦手、というか食わず嫌いだったのだが、これ
はすんなり読めた。というわけで、読書の選択肢が広がった。

 

 内容は
 「停電の夜に」「ピルザダさんが食事に来たころ」「病気の通訳」
  「本物の門番」 「セクシー」「セン夫人の家」「神の恵みの家」
  「ビビ・ハルダーの治療」「三度目で最後の大陸」 

 

 その後『見知らぬ場所』『その名にちなんで』は楽しめたけれど
低地』は頑張らないと最後まで読めなかった。いずれも読んで
よかったけど。エッセイの『
べつの言葉で』は途中で読む気が
失せてしまった。内容への興味を持ち続けられなかったな。

 

2018年6月11日 (月)

『虹をつかむ男』

ハヤカワepi文庫  ジェイムズ・サーバー (著)   鳴海 四郎 (翻訳) 

 

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その3。

 

 『傍迷惑な人々―サーバー短篇集』と収録作品はかなりかぶってい
る。つまり
面白い作品が多い。「世界最大の英雄」は現代社会でもあ
りそうな理不尽な話。

2018年6月10日 (日)

『傍迷惑な人々―サーバー短篇集』

  光文社古典新訳文庫 ジェイムズ・サーバー/著  芹澤 恵/訳 

 

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その2。

 

 どうやら外国モノの方が合うようで、日本人作家の作品はあまり
読まない。日本が舞台の小説の方がなぜか違和感を覚えるような
気がしてしまう。外国人作家の小説には、そんな発想をするのか、
という驚きがたくさん詰まってるように感じる。

 

 ジェイムズ・サーバー(1894-1961)はアメリカの作家であり漫画
家ということだ。

 

 『傍迷惑な人々―サーバー短篇集』には短い作品が20編収め
られている。ほとんどが面白い。よくわからないものもいくつかあっ
た気がするし、感動するとか、印象深いとか、そんな類ではない
が楽しめる本だ。ただ「ダム決壊の日」は笑えるだけじゃないかも。

 

 そうそう、イラストもとてもすてきだ

2018年6月 9日 (土)

『きみのためのバラ』

 新潮文庫 池澤夏樹

 

 今まで読んでよかったな、と思えた本の記録。その1。

 あるとき「もう読みたい本はないな」と思ってしまった。読書量が
多くて、
何千、何万冊を読んだ、というわけではない。むしろ読書
が趣味というには少ない量しか読んでいないだろう。どうも選り
好みが激しいらしく、手に取ってパラパラと見て「あ、読んでみた
い」という本がそもそも少ないのである。何が問題なのかというと、
たぶん文章で、自分にとって読みやすいかどうか、というのが重
要なようである。もちろん内容も、関心を持てるものでなくてはな
らない。読みやすいだけでいいなら、子供向けを手に
すればいい
わけで。くわえて、殺人や死亡事故とか手術とかが具体的に詳細
に書かれているものは苦手だし、馴染みのない用語が飛び交う
SFも好みではない。さらに、話題の本だから読んでみようという
こともまったくなく、むしろ流行りの本は手にしたくないタチなので、
読書の対象となる範囲はどんどん狭まってしまったのである。しか
し、やっかいなことに本は読みたいのだ。大量にではないにしろ。

 

 で、困ったな、と思ったときに池澤夏樹を思い出した。ここ数年は
読んでなかったが、『スティル・ライフ』 (中公文庫)や『夏の朝の成
層圏
』 (中公
文庫) 、『南の島のティオ』 (文春文庫) 、『マシアス・
ギリの失脚
』 (新潮文庫)などは好きだった。で、検索してみると
きみのためのバラ』という短編集が出ていたので購入してみた。
やっぱり小説はいいなという感想を持った。短編集を中心にさがし
て、もっと本を読んでみようと思えたのである。大げさに言えば、こ
の本は私の読書人生の救世主になったのである。
 池澤氏がこういう短編をもっと書いてくれたら、とてもうれしい
のだが。

 

 これが7、8年前のこと。

 

 内容は
「都市生活」「レギャンの花嫁」「連夜」「レシタションのはじまり」
「ヘルシンキ」「人生の広場」「20マイル四方で唯一のコーヒー豆」
「きみのためのバラ」 
 の8編。

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